「柔らかい材料 ソフトマテリアル」の化学

講師: 高原 淳 教授(代表)

授業の概要

本イベントは、日本学術振興会の「ひらめき☆ときめきサイエンス」のプログラムとして開催されました。
 ソフトマテリアル(柔らかい材料)は、プラスチック・ゴム・繊維などの高分子材料、液晶、石けんなどの界面活性剤、コロイド、タンパク質、多糖類、ゲルなどの有機物質を中心とする柔らかい物資です。硬い金属材料(ハードマテリアル)、セラミックスと対極的な材料です。
このプログラムでは、ソフトマテリアルの化学とは何か、それがどのように発展し、これからどのように発展する可能性があるか、またそれが私たちの社会、身の回りでどのように活躍しているかを中高生ならびに教師・父兄に体験、観察、計算機シュミレーションを通して伝えることを目的としています。そのために第一線の研究者による視覚に訴えた講義と、若手研究者・大学院生による最新のソフトマテリアルに関するポスターセッションと交流会、実際の材料に手に触れる機会を設けるものです。
また最先端のソフトマテリアルの化学で用いられる研究施設の見学会では、最新の分析機器を使った観察を実際に体験します。 そして最後に、若手研究者を交えて質疑応答、フリートークを行います。
QOCWでは、当日の講義資料を公開します。
講義資料で学習する:
1 柔らかい材料(ソフトマテリアル)とは
2 電気を流すプラスチックとは
3 ソフトマテリアルと生体
4 生体に負けないものづくり-核酸を助けるソフトマテリアル
5 地球にやさしいプラスチック
6 水で膨らむ高分子
7 イモゴライト:土の中のソフトマテリアル
8 水をはじく表面:さといもの葉に学ぶ
9 偏光板の不思議
10 身体の中のソフトマテリアル
11 ソフトマテリアルのかたちづくり
12 不思議なアントシアニンの色変化
13 DNA:生命の設計図
14 接触角測定装置:表面の液体に対する濡れやすさを測定する
15 走査電子顕微鏡:里芋の葉のナノ構造
16 原子間力顕微鏡:ナノの世界を見てみよう
17 コンピュータを用いた化学:最新のコンピュータにさわってみよう
18 アントシアニンの色変化を楽しもう
19 アガロース電気泳動:泳ぐ生体高分子